updated at 2019-6-25

ブラックIT企業の見分け方

都心の一部の地域を中心に蔓延るブラックIT企業。
「未経験者歓迎」をキーワードに積極的に人を採用していますが、実態は客先常駐の派遣屋です。
酷いところはプログラミングスクールと提携していて、ローンまで組まされます。

求人広告に提示されている年収が公表されている会社の売上や社員数と計算が合わなかったり、 専門職なのにスキルより応募者の年齢に拘っていたり、勤務場所がやたら多かったりと、明確な特徴が有ります。

決して応募してはいけないIT企業の特徴について解説

ブラックIT企業の特徴

ブラックIT企業の特徴

ブラックIT企業の求人でよく使われているキーワード
初心者歓迎、研修制度充実、クリエイティブ、学歴不問、フリーター、知識不要、経験不問、年収〇〇万保証

ブラックIT企業の求人広告の特徴
堅実な雰囲気は全く無く、明るいイメージ。
ウェーイ系やリア充の背後でオタクぽい人は隠されるように小さく映っている。

IT業界=オタクの巣窟は世界の常識。
オタクがマイノリティとして虐げられている環境の方が変です。

仕事内容よりも「みんな未経験から始めました。」「プライベートも充実」等のワードが目立っている。

ブラックIT企業のオフィスの特徴
机や椅子の数が極端に少ない。

ブラックIT企業の場所の特徴
駅前など賃料が比較的高い場所

ブラックIT企業の社長の特徴

「自分も昔はプログラムを書いてたとか言う割には、詳しく無く、技術に興味も無さそうな人」
というのは、イメージでは無く、傾向です。

ブラックIT企業の事務員の特徴

蓋をされるプログラマーと対照的に無駄にカワイイ。
清楚系かモデル系かキャバ系かは上の人の好みで別れる。

ブラックIT企業に採用されるとどうなるか?

未経験者であろうと、売れれば、OCT(On-the-Job Training)の一言で現場に送り出されます。

オペレーターやサポートならば、初心者でも業務はこなせますが、プログラマーで売られると悲惨です。
(詳しくは、「ITエンジニア図鑑」のページを参照)

売れなければ、研修として資格を取りに行かされます。
その際に、ORACLE MASTERやCCNAという資格を指定されることが多いです。

これらの資格の勉強は未経験者や新人研修に向いているわけではありません。
単に、業界内で資格の知名度が高く、365日試験が受けられること指定理由です。

特にCCNAはネットワークに特化したテストです。
あまり使う機会の無い知識なのに、出題範囲が広く、難易度はそれなり高いです。

何故、ブラックIT企業がなくならないのか

IT業界の構造

日本のシステム案件は大手IT企業(プライムベンダー)を経由して発注されますが、元請けは、 ユーザー企業(客)に提案する工程しかやらず、実際にシステムを作る作業は下請けに投げます。

下請け企業は、上から落ちてくる案件を拾って、通りそうな人間をみつくろって売り込むのが仕事です。
(詳しくは、「Sierとは?」のページを参照)

特定派遣を廃止に伴い、違法の範囲が明確になりましたが、 その法律自体を守らない企業が多いので意味が無く、上場するような規模に成長している企業も有ります。

「他社がやっているので自社もやっても大丈夫」と、当事者に罪の意識は有りません。

正社員の肩書が欲しい求職者

求人数は増えても非正規雇用が多い中、ブラックIT企業は正社員で求人を出し、提示されている給与も他の業種より高いです。

しかし、この手の企業は短命で消えるので、 終身雇用を期待して正社員になっても、社員が定年を迎えるより早く会社自体が無くなります。

一時期だけ稼いで畳む計画倒産のようなものなので、会社が無くなっても、痛み分けでは無く、経営サイドの勝ち逃げです。
投資不要のビジネスモデルなので、経営者は何の負債も背負いません。

※求人広告に載っていた年収保証も当然のごとく反故にされます。

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